旧日本海軍(その2)

引越しなどがあり、しばらく間が空きました。
続きです。

金剛型」戦艦4隻が、実はWW2日本海軍中最も活躍した戦艦であり、この4隻は竣工が1910年代(WW1の時代)の旧式艦であるのだが、老朽艦ゆえに惜しげもなく戦場に投入できたのと、原点が英国流の巡洋戦艦(1番艦金剛は英国に発注。2番艦以降が国産)ゆえの高速性が武器となったのである。
思えば、「大和」も「武蔵」もろくな実戦経験の無いまま、米軍機の餌食となった(恐るべき耐久性を発揮したが)訳だし、米の誇るアイオワ級戦艦は主に上陸作戦支援と機動部隊の護衛に終始。もはやオールドスタイルとなった、戦艦同士の殴り合いという意味でWW2海戦戦史上「戦艦らしい死に様」をしたのは独の「ビスマルク」と「シャルンホルスト」、日本の金剛型の「比叡」「霧島」ぐらいか?戦艦が意外と頑張ったのは英国海軍で、「キングジョージ5世」「ロドネイ」(ビスマルクを追い詰めた功績)、「デュークオブヨーク」(シャルンホルストを屠る)、クイーンエリザベス級の「ヴァリアント」(WW1当時に竣工の旧式艦ながら、地中海方面でイタリア海軍に大打撃を与え、ノルウェーではドイツ駆逐艦部隊を殲滅させる。その後ドイツ空軍の誘導爆弾「フリッツX」の直撃を受け大破するも戦争を生き残り、一説にはWW2のMVP戦艦と言われている)。
話を戻すと、日米戦の天王山と言えるガダルカナル島を巡る戦いで、金剛型戦艦は持ち前の高速をもって水雷戦隊を率いてソロモン海域に突入、ガダルカナル島の米軍飛行場を三式弾(一種のナパーム弾)で焼き尽くすも、「比叡」「霧島」はこの狭い海域でしかも夜間に至近距離から米戦艦・重巡等と渡り合い、相手に大損害を与えるも惜しくも敗れ去ったのである。
日米海軍が繰り広げた数々の海戦で、やはり有名どころは「ミッドウェー海戦」「マリアナ沖海戦」「レイテ沖海戦」がまず浮かぶがこれらは全て「空母機動部隊」「航空機」が重要な要素になっていて、まあ「世界最大の海戦」と言われる「レイテ沖海戦」(スケールの大きさから、比島沖海戦という表現のほうが的を射ているが)は、空母や飛行機以外にも様々なスタイルの戦闘が行われたが、それはともかく、戦艦、巡洋艦駆逐艦からなる日米海軍ががっぷり四つに組んで近距離から昔ながらの砲戦、魚雷戦に終始して、双方に沈没艦が続出し「鉄底海峡」と呼ばれるに至るこの数次に渡るソロモン海海戦こそ、最も熱い戦いだと自分は思うのである。(続く)
追伸:後で調べなおしたら、艦名間違いがありました。
「ヴァリアント」ではなく「ウォースパイト」が正しい。記憶だけに頼るのはやはり危険だ。しかし脳内メモリの話だからこれが本来の姿だと開き直る・・・か?