旧日本海軍(その4)

そろそろ他のネタを書きたくなってきたので、この話は今回で一応最終回としたい。戦艦の話題に終始してしまったが、他に自分が気になる別の艦種についてや、艦名の命名法のこと等は機会を改めてということで。
今回は余話として、徒然なるままに行きましょうか。
最初に触れたが、旧日本軍(大日本帝国陸軍)はあまり好きでは無い(というより、WW2ドイツ軍のみ好きと言ったほうが正しいのか)が、海軍については当時の日本の国力を考えれば、非常に健闘したし、各種艦艇も独特のカッコ良さを持っていたので好きである。
個艦の性能も優秀、海軍として戦術面でも世界をリードしていた訳だし、まあ相手が悪かったとしか言い様がないので、例えばイギリス海軍だけを敵として戦っていたら、レーダー技術の差とかはあるにせよ、作戦立案の先進性と、空母および艦載機戦力の優位性から、あるいは勝っていたかも知れない。こういう想像は各種架空戦記を読んだほうが遥かに面白いのだろう。自分の観点はそういう所じゃないなあと考えるに、どうも気になっていたのは、「旧日本海軍で唯一残念なのは制服がヘン」という点。いや本当に残念な点は他にあるだろうとも思うが(ミッドウェーの時なんでああしたのかとかレイテの時なんでこうなったのかとか)それこそ架空戦記の分野になってしまうんで、やっぱ「軍服」ですね。
日本海軍の士官の制服はなぜか詰襟服で、欧米のブレザーっぽいスタイルと別系統である。「なんか私立高校の生徒みたい」な詰襟スタイルは自分が小学生の頃から疑問に感じていて、他国と比べて貧乏くさい感じで本当に残念です。60数年前のことを残念がってもしょうがないけど。
しかしつい最近だが「これは仕方ないかなー」と思えるようになってきた。理由は、もし当時の体格劣等な日本人が欧米と同じ、タイタニック号の船長みたいな服装だとしたらやっぱこの方が見栄えが悪いなあと。それと東洋人の顔立ちは詰襟のほうが似合ってる。映画「パ−ルハーバー」の日本人描写は少しヘンだったけど、あの詰襟服が、戦国時代みたいなありえない作戦会議シーンと相まって、「(善い国)アメリカにたてつく、独特の文明をもった敵の強国」という風に映り、これはこれで悪くないかなと思った次第。「パールハーバー」は、自分的には戦争の合間に「オマエこんなことしてる場合か!」と言いたいラブストーリーはホント要らないが、戦闘シーンは大迫力で良かったですね。真珠湾に向かう日本海軍機の大編隊とか、沈められていく米戦艦群の壮絶さとか、あの有名な当時の白黒のニュース映像を、臨場感タップリにカラーで再現した感覚で参りました。さらにいかにもハリウッド映画らしいのはパールハーバーアメリカの負けのまま話を終わらせないで、ドーリットルの東京初空襲までを描ききり、「きっちり借りは返したぜ!」という形で終わらせたこと。まあ陸軍爆撃機であるB25を中型空母ホーネットから無理やり発艦させるという有名なエピソードもキチンと描かれていたんで良かったですけど。