大河ドラマ「平清盛」を擁護する

視聴率悪いみたいですね。やはり「平安時代末期」は日本史の中でもかなりマイナーどころなのか、そして平清盛という人物も、まあ歴史では必ず学ぶけれどやっぱ「源頼朝」のメジャー感に押されてしまいイマイチ印象が薄いのと、「驕れる平家は久しからず」で定着した悪役キャラ、これも教科書に載っているあの人相の悪い清盛の木像のヴィジュアルイメージもあり「なんで平清盛で大河なのか?」という疑問も世間的にはあるのだろうか。


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清盛といえばこの悪人イメージ

よくある批判としては「画面が汚い」とか「登場人物の関連性が複雑で判らない」等があるが、結局のところ大河ドラマは「幕末」か「戦国」が鉄板なワケで、例外的に80年代「山河燃ゆ」「春の波濤」「いのち」と3作立て続けに明治〜昭和を舞台とした作品を放映したことがあった。当時自分は3作とも何とは無しに見ていたが、同じ80年代の、「徳川家康」とか「独眼竜政宗」のような血湧き肉踊るようなカタルシスは感じられなかった。
「戦国」「幕末」モノ以外の題材では、例えば元寇とか忠臣蔵とか歴史上有名な事件を扱ったり、「源平モノ」ならば2005年「義経」のようにメジャーどころを取り上げるのが通例だ。(過去「琉球の風」とか「炎立つ」など、かなりマニアックな時代&題材を扱う作品も僅かながら存在するが)
ともかく「平清盛」は歴代大河視聴率ワーストの「春の波濤」に迫る勢いだそうで、世間一般の印象は、画面が暗い・汚い、時代背景も馴染み薄い、人間関係複雑すぎ、そもそも登場人物が知らないヤツばっかりで、早く頼朝を大人にせんかい!義経まだ赤ん坊じゃないか!とツッコミたくなる等々救いようが無い要素満載なのだろう。

あえて言ってしまうと「平清盛」は歴史マニアしか堪能できないストライクゾーンの非常に狭い大河であるということだろう。だからこそ擁護したい。いや擁護したところでやっぱドラマとしてはあまり面白くないのかなあ。否定出来ないのが哀しいです。(続く)